近頃種類も豊富であらゆるシーンに登場するワイン。ぶどうの産地や製法によって、値段や味わいもさまざまなものとなっています。ワインは、実はアルコール度数も種類によってさまざまだと知っている方は少ないのではないでしょうか。
今回は、そもそもワインのアルコール度数は平均は何度なのか、種類によってどのぐらいの違いがあるのかをご紹介します。ワインを選ぶ際の参考にしてみてください。
ワインの平均アルコール度数とは?
厚生労働省によると、ワインのアルコール度数の目安は、およそ12%といわれています。この数字が大きいのか小さいのか比べてみるとどうでしょうか。同じ厚生労働省のサイトを見てみると、ビールは5%、ウイスキーは43%、焼酎は35%とあります。ビールに比べたら少し高め、ウイスキーや焼酎に比べると低めということがわかります。
ウイスキーや焼酎は、アルコール度数が高い分、水や炭酸で割って飲むことも多いため、飲み方によっては、ワインを1杯飲むほうが焼酎やウイスキーを割って飲むよりも、アルコール度数が高くなる可能性もあるでしょう。また、皆さんのご存じのとおり、ワインには赤ワインや白ワイン、ぶどうの産地、製法によって、非常にたくさんの種類があります。その全てが12%というわけではなく、種類によって度数もさまざまなのです。
赤ワインと白ワイン、原料と度数の違いとは?
赤ワインと白ワインの違いはなに?と聞かれた際、大体の人が「赤ワインは赤ぶどう、白ワインは白ぶどうを原料にして作られている」と答えるでしょう。もちろんそれも正解です。
しかし実は、赤ワインと白ワインではアルコール度数にも違いがあるのです。赤ワインは11%〜15%が主流なのに対し、白ワインは9%〜14%と、若干白ワインのほうが低いのが一般的となっています。しかしこれも製品によってバラバラなので、一概にそうともいえません。
なぜかというと、原料となるぶどうの種類によってアルコール度数に差が出やすいからです。実は、ワインの原料となるぶどうの糖度が高いほど、アルコール度数が高くなりやすい傾向にあることが関係しています。ワインは、ぶどうの果汁に酵母を加えて発酵させることで、酵母がぶどうの糖を分解してアルコールを生成します。
そのため、糖分が多ければ多いほど分解してアルコールになりやすくなっているのです。これが理由で、ぶどうの種類によって、アルコール度数が変わってくるというわけなのです。
栽培、製造法による度数の違い
実はぶどうの収穫時期によっても、アルコール度数は変化します。収穫時期を通常よりも1週間以上遅くする「遅摘み」という手法をとることで、糖分がよりぶどうに蓄積されます。前項でも、ぶどうの糖度が高いほどアルコール度数が高くなるとご説明しました。遅摘みも、その原理を利用した方法なのです。
また、製造法によっても度数は変化します。もっとも関係するのが、発酵期間となります。アルコール度数は発酵が進むほど高くなるため、より長く発酵させてアルコール度数を高くしたり、反対に短くして低くしたりして度数を調整できます。白ワインより赤ワインのほうが一般的にアルコール度数の高い理由として、赤ワインは最後の最後までぶどうの糖分を発酵させることが挙げられるでしょう。
産地による違い
ワインの味を決める要因のひとつとして、産地が挙げられることは知っている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、産地による違いは、味だけでなくアルコール度数にも関係してきます。産地によって日中の陽が出ている時間帯にも差があるでしょうが、この差がぶどうのアルコール度数を左右します。主に陽の当たる時間が長ければ長いほどぶどうの糖度が高くなり、比例してアルコール度数も高くなるのです。
アルコール度数の高いオススメワイン
比較的度数の高いワインとしてオススメなのが、「スリー・クヴェヴリ・テラスズセミ・スゥイート サペラヴィ No.7」。こちらはアルコール度数17%と高めのワインです。また、「シャトーヌフ・デュ・パプ キュヴェ・トラディション 赤」も16%と高い度数ですが、完熟した果実からなるリッチな味わいが特徴です。
アルコール度数の低いオススメワイン
ワインを楽しみたいけど、あまりお酒に強くないという方は、アルコール度数の低いものを選ぶといいでしょう。「ディーレ モスカート・ダスティ」などはアルコール度数5.5%と低めです。こちらは白ワインは、甘口で飲みやすいワインなので、ワイン初心者の方やお酒に強くない方にもオススメです。
まとめ
ワインは、種類や産地、製法によって味の違いだけでなく、アルコール度数にも違いがあることをおわかりいただけたでしょうか。皆さんは赤ワインと白ワイン、どちらがお好きですか?ぜひこの記事を、ワインを選ぶ際の参考にしてみてください。
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